介護福祉士が働く場所と聞くと、デイサービスや特別養護老人ホームを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし実は、病院で働く介護福祉士(看護助手)も一定数おり、医療と介護が密接に関わる現場だからこそ得られる経験があります。最近ではドラマになるなど注目度は上がっているのではないでしょうか。
私は専門学校卒業後、療養型医療施設で勤務しました。
今回はその経験から、病院の介護福祉士のリアルな1日の流れや仕事のやりがい、メリット・大変な点まで詳しく解説します。
転職を考えている方が「病院の介護福祉士」も一つの選択肢になるよう情報をわかりやすくまとめました。
■ 病院で働く介護福祉士の仕事内容とは?
病院の介護福祉士は、生活介助に加えて、医療ケアの補助や多職種との連携が求められます。
主な仕事内容は以下の通りです。
- 食事介助・口腔ケア
- 体位交換・オムツ交換・陰部洗浄
- シーツ交換・環境整備
- 清潔ケア(入浴・爪切り・手浴・足浴・保湿など)
- 移乗・離床支援
- 看護師の補助
- カンファレンス参加
療養病棟は寝たきりの方も多く、丁寧で細やかなケアが中心です。
単に介護をするだけでなく、“医療の視点をもったケア” が求められる点が、施設との大きな違いです。
■ 【日勤の1日】病院介護福祉士のリアルスケジュール
● 8:15 情報収集
申し送りノートを活用し、情報共有をしていました。患者の状態や業務の変更点を共有します。
● 8:30 食事介助・口腔ケア
嚥下機能が低下している方が多く、姿勢や食事形態の確認が重要です。食事量のチェックや食後の口腔ケアも行います。
● 9:00 オムツ交換・陰部洗浄
入浴がない日には陰部洗浄を実施します。オムツ交換時は皮膚状態など全身を丁寧に観察します。
● 10:00 シーツ交換・環境整備
二人一組でシーツ交換を実施。エアーマットを使用しているベッドでは、しわが寄らない程度にシーツにゆとりをもたせることで効果が発揮されます。
病院では感染対策の一環として、床頭台やベッド柵・リモコンなどの清拭・消毒を毎日行います。
● 11:30 食事準備 → 12:00 昼食介助・口腔ケア
私が働いていた病院はノーリフトケアを導入しており、移乗時の腰痛リスクが軽減されていました。
● 13:00 休憩
● 14:00 カンファレンス
多職種で患者さんの状態や課題を共有、対応方法を検討します。
● 14:30 保清・清潔ケア
- 保湿剤塗布
- 目やにの拭き取り
- 爪切り
- 手浴・足浴
- ひげそり など
面会のご家族が安心できるよう、整容も大切にしていました。
● 15:00 オムツ交換
● 16:00 離床支援
● 16:30 夕食準備
● 17:00 退勤
■ 病院の介護福祉士ならではの魅力・メリット
【メリット①】看護師や医師が常にそばにいる安心感
病院で働く最大のメリットは、「医療の専門家が常に近くにいる」ことです。
- 急変への不安が少ない
- 判断に迷う場面でもすぐ相談できる
- 吸引・点滴・処置などの医療行為は看護師が対応
- 夜勤も常に看護師がいる
介護施設と比べて、医療の判断を介護職が担う場面が少ないため、精神的負担が軽いと感じる人は多いです。
特に夜勤では
「看護師がいない時間が不安」
「急変が来たらどうしよう」
というストレスが大きいですが、病院では看護師が必ずいます。
夜勤の恐怖が少ないのは、病院ならではの安心材料です。
【メリット②】記録作業が比較的少ない(※病院による)
施設では介護記録が膨大で、利用者数分の入力が必要なこともあります。
一方、病院は
- 看護師が中心となって記録を行う
- 介護職の記録は簡潔で、量が少ない病院が多い
- ルーティン化されているため効率が良い
といった特徴があります。
特に療養病棟では患者数が決まっており、ケア内容が安定しているため、
記録作業に追われるストレスが少ない のも魅力です。
【メリット③】医療・リハビリの知識が身につく
看護師やリハビリ専門職が在籍しており、学びがたくさんあります。
- 褥瘡予防の具体的な知識(ポジショニングなど)
- 嚥下訓練の方法
- 患者に応じた、負担の少ない移乗方法
- 感染対策の知識
- バイタルサインの見立て
介護スキルが底上げされるだけでなく、
将来のキャリアアップ(ケアマネ・生活相談員など)にも役立ちます。
【メリット④】患者の回復に携われるやりがい
包括ケア病棟では「自宅退院」を目指す方も多く、
自宅環境に合わせた介助方法やベッドの配置などをチームで検討します。
また、食事が難しかった患者さんが再び口から食べられるように支援するなど、
回復に直接関われる喜びを感じられる場面も多いです。
■ 病院の介護福祉士が大変なポイント
もちろん、メリットだけではありません。
- 身体介助は多く、体力が必要
- 医療用語や感染対策の手技を覚える必要がある
- 忙しい時間帯のマルチタスク
- 終末期の患者など重度の患者が多く、精神的負担もある
ただ、看護師のサポートが常にある点や、医療機器の進歩などで身体負担は減りつつあります。実際にオムツもどんどん改良されており、オムツ交換の頻度を減らしている病院や体位交換が不要なエアマットなども普及しています。
■ 病院で働くのに向いている人
- 医療知識を身につけたい
- 多職種と連携しながら働きたい
- 決まった流れで業務をこなしたい
- 医療的判断に不安が大きい
記録に追われたくない人、看護師と協力しながら働きたい人には特に向いています。
■ まとめ:病院の介護福祉士は「専門性×安心感」のある働き方
病院は、
- 看護師が常にいる安心感
- 記録作業が少なく働きやすい
- 医療の知識が自然に身につく
- 看護やリハビリの視点を学べる
- 回復支援に携われるというやりがい
という魅力が詰まった職場です。
介護の仕事を続けたいけれど
「夜勤が不安…」「施設の記録が負担…」
という人には、病院勤務が強くおすすめできます。
転職を考えている方は、実際に見学して
病棟の雰囲気やスタッフの動きを見てみると、自分に合うかどうかがよくわかります。
あなたの働き方の選択肢が広がる参考になれば嬉しいです。


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