「最近、食べる量が減ってきた」と気になりつつ、そのままにしていませんか
在宅介護をしていると、こんな場面によく出会います。
「以前は完食していたのに、最近は半分も食べない」
「体重がじわじわ落ちてきている」
「食事に時間がかかるようになった」
食が細くなること自体は加齢による自然な変化です。
ただし食欲の低下が続く場合、甲状腺機能低下症・うつ病・消化器系の疾患など病気が原因のこともあります。
「急に食べなくなった」「短期間で体重が大きく落ちた」という場合は、まずかかりつけ医に相談することをおすすめします。
病気が原因でない場合も、カロリー不足が続くと低栄養・フレイル・転倒・免疫力低下につながることがあります。早めの対策が大切です。
この記事では、ケアマネジャーの経験をもとに食が細い高齢者向けの高カロリー補助食品を5つ厳選して紹介します。
無理に食事量を増やさなくても、補助食品をうまく活用しましょう。
高齢者が食が細くなる5つの主な理由
まず原因を知っておくと、対策が立てやすくなります。
消化機能の低下
胃腸の働きが弱くなり、少量でも満腹感を感じやすくなります。
噛む力・飲み込む力の低下
硬いもの・大きいものが食べにくくなり、食事の選択肢が自然と狭まります。
中でもお肉が食べにくいと聞くことが多いです。食べられるものが減ると、カロリーも栄養も不足しやすくなります。
活動量の低下
動く量が減ると空腹を感じにくくなります。「お腹が空かないから食べない」というサイクルに入りやすくなります。
薬の影響
複数の薬を服用している方は、副作用として食欲が低下するケースがあります。薬が増えたタイミングで食欲が落ちた場合は、主治医に相談してみてください。
味覚の変化
加齢により味を感じる力が弱くなると、食事への興味が薄れることがあります。「味がしない」「おいしくない」という言葉が出てきたら、味覚の変化のサインかもしれません。
高齢者の低栄養が続くと起きること
カロリー不足が続くと、体にさまざまな影響が出てきます。
筋力低下
カロリーとたんぱく質が不足すると、筋肉が分解されてエネルギーとして使われます。筋肉が落ちると立つ・歩くといった基本動作が難しくなります。
転倒リスクが高まる
筋力が落ちると足腰が弱くなり、わずかな段差でもつまずきやすくなります。高齢者の転倒から骨折、そのまま寝たきりになるケースは在宅介護の現場でよく経験します。
フレイルが進む
フレイルとは、加齢による心身の虚弱状態のことです。低栄養はフレイルを加速させる大きな要因のひとつです。早期に気づいて対策することで、進行を緩やかにできる可能性があります。
感染症にかかりやすくなる
栄養状態が悪くなると免疫力が低下します。肺炎や尿路感染症など、高齢者にとって重症化しやすい病気のリスクが上がります。
ただし、必要以上に不安になることはありません。
補助食品を取り入れることで、カロリー不足を補うことは十分できます。
高カロリー補助食品の選び方|4つのポイント
補助食品を選ぶときに確認してほしいポイントが4つあります。
少量で高カロリー
少ない量でしっかりカロリーが摂れる商品を選びましょう。125ml前後で200キロカロリー以上が目安です。
飲み込みやすさ
嚥下機能が低下している場合は、とろみのある飲料タイプやゼリータイプを選ぶと安全に摂取しやすくなります。本人の飲み込みの状態に合わせて形状を選んでください。
味の種類
毎日続けるためには飽きにくいことが大切です。本人の好みに合った味から試してみてください。
いちご味やコーヒー味など好みの味を見つけましょう。
たんぱく質量
カロリーだけでなく筋力維持にはたんぱく質も必要です。特に筋力低下が気になる場合は、たんぱく質が豊富な商品を選ぶことをおすすめします。
「そんなことを言われても、どれを選んでいいか分からない」という方に、ドラッグストアや楽天市場で取り扱いのある商品をピックアップしました。
おすすめ高カロリー補助食品5選|比較表
| 商品名 | カロリー | 形状 | たんぱく質 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| メイバランスMini | 200kcal/125ml | 飲料 | 7.5g | 味が豊富で飲みやすい |
| テルミールMini | 200kcal/125ml | 飲料 | 10g | たんぱく質が特に豊富 |
| アイソカルゼリー | 100kcal/83g | ゼリー | 2.5g | 少量で手軽に補給 |
| ジャネフパワーアップゼリー | 150kcal/120g | ゼリー | 5g | 嚥下しやすい設計 |
| カロリーメイトゼリー | 200kcal/215g | ゼリー | 8.6g | デザート感覚で食べやすい |
メイバランスMini
介護補助食品の中でも特に人気が高い商品です。
125mlの小さなボトルに200キロカロリーが凝縮されています。コーヒー・バナナ・ストロベリーなど味のバリエーションが豊富で、毎日飲んでも飽きにくいのが大きな特徴です。はじめて補助食品を試す方に最もおすすめできる商品です。楽天でのまとめ買いでコストを抑えやすく、定期購入にも向いています。
テルミールMini
カロリーに加えてたんぱく質が10gと豊富なのが特徴です。筋力維持にはカロリーとたんぱく質の両方が必要です。体重減少だけでなく、歩く力や立つ力の低下が気になる方に特に向いています。飲料タイプで飲みやすく、毎日続けやすい商品です。
アイソカルゼリー
83gと少量で手軽にカロリー補給できるゼリータイプです。一度にたくさん食べられない方や、食事と食事の間に少しずつカロリーを補いたい方に向いています。小さいサイズなので冷蔵庫に常備しやすいのも便利です。
ジャネフパワーアップゼリー
なめらかなゼリータイプで、飲み込みやすい形状が特徴です。嚥下機能が低下している方でも食べやすく設計されています。とろみ剤を使っている方や、飲み込みが心配な方に特におすすめです。
カロリーメイトゼリー
デザート感覚で食べやすいゼリータイプです。215gとボリュームがありますが、なめらかな口当たりで食べやすく、噛む力が弱くなってきた方にも向いています。フルーツ系の味が多く、食事というより間食として取り入れやすい商品です。
タイプ別おすすめはこちら
食事量がかなり少ない方
➡メイバランスMiniがおすすめです。少量でカロリーが摂れ、飲み物感覚で取り入れやすいです。
飲み込みが不安な方
➡ジャネフパワーアップゼリーがおすすめです。なめらかで嚥下しやすい設計になっています。
筋力低下が心配な方
➡テルミールMiniがおすすめです。たんぱく質が豊富で筋肉維持をサポートしやすい商品です。
間食として取り入れたい方
➡アイソカルゼリーかカロリーメイトゼリーがおすすめです。デザート感覚で無理なく続けられます。
使う前に確認してほしい方
補助食品は手軽に取り入れられる反面、体の状態によっては注意が必要な方もいます。
腎臓の機能が低下している方
補助食品にはたんぱく質・カリウム・リンが多く含まれているものがあります。腎臓病の方がこれらを過剰に摂取すると、病状に影響することがあります。腎臓の病気がある場合は必ず主治医に相談してから使用してください。
糖尿病の方
補助食品には糖質が多く含まれているものがあります。血糖値のコントロールに影響することがあるため、使用前に主治医やかかりつけ医に確認することをおすすめします。糖尿病患者向けに設計された補助食品もあります。
食物アレルギーがある方
パッケージの原材料を必ず確認してください。乳成分・大豆・小麦などを含む商品が多いです。
嚥下機能が著しく低下している方
飲料タイプが誤嚥につながることがあります。ゼリータイプへの変更や、とろみ剤との併用を検討してください。担当のケアマネジャーや言語聴覚士に相談することをおすすめします。
補助食品を無理なく続けるコツ
〇冷やして出すと口当たりがよくなる
特にゼリータイプは冷やすと食べやすくなる方が多いです。
〇食事前ではなく食後や食事と食事の間に取り入れてみる
補助食品で満腹になると、肝心の食事量がさらに減ることがあります。食後や食事と食事の間のタイミングで取り入れるのがおすすめです。
〇複数の味を用意する
同じ味が続くと嫌がるようになることがあります。いくつかの味を用意して日替わりで出すと長続きしやすいです。
なにより無理強いはしないことが大切です。
食べたくないときに無理に食べさせようとすると、食事自体が嫌になってしまうことがあります。本人のペースを尊重しながら取り入れてください。
介護保険との関係について
高カロリー補助食品は介護保険の給付対象外です。購入費用は全額自己負担になります。
ただし医師から栄養補助食品の使用を指示された場合、医療費控除の対象になるケースがあります。詳しくはかかりつけ医や担当のケアマネジャーに確認してみてください。領収書は念のため保管しておくことをおすすめします。
まとめ
食が細くなった親のカロリー補給に悩んでいるなら、まず1種類の補助食品を試してみることをおすすめします。
はじめての方にはメイバランスMiniが最もおすすめです。飲み物感覚で取り入れやすく、味のバリエーションも豊富です。飲み込みが心配な方にはジャネフパワーアップゼリーを試してみてください。
完璧な食事を作ろうと頑張りすぎなくて大丈夫です。補助食品をうまく活用しながら、無理のない介護を続けることが一番大切です。
病院や在宅医療の現場では、食欲が低下している方に補助食品が処方・提案されることもあります。
毎日使うものだからこそ、楽天の定期購入やまとめ買いを活用してコストを抑えながら続けてみてください。
※ 栄養状態や補助食品の選び方については、担当のケアマネジャーや管理栄養士にご相談ください。
※補助食品を使い始めたら、主治医や担当のケアマネジャーに伝えておくことをおすすめします。持病がある方は特に重要です。薬との相性や栄養バランスへの影響を確認してもらうことで、より安心して続けることができます。

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